ヤマハのWR250Rに試乗しました。
デビューは２００７年と、登場してから時間が経過したモデルですが、国産モデルとしては未だこれに匹敵するバイクが登場していないということもあって、その魅力はいささかも色褪せていないと感じました。

「プレミアム・オフロードスポーツ」ということで、価格は約７０万円と安価ではありませんが、それに見合った性能と装備が与えられています。今回は、ややスピードが乗る林道と狭いワインディングでテストと撮影を行いましたが、既存のオフロードモデルとは次元の違う走破性を垣間見ることができました。特に印象的だったのは、ライダーの右手に忠実に反応して、実用的なトルクをデリバリーしてくれる水冷・４ストローク・４バルブDOHC・単気筒エンジン。車体を安定させるのに十分な駆動力を瞬時に発生してくれるので、走り出してしまえば足つき性の悪さはまったく気になりません。また、高回転型でありながら、予想をはるかに超えて低速で粘ってくれる扱いやすさも意外な美点です。アルミを多用した高剛性の車体もオフロードバイクに対する既成概念を覆すもの。全てがパキパキに硬いわけではなく、意図的にしなやかな部分を設けているようで、高速道路ではビシッとまっすぐ走ってくれるうえに、オフでは私のような一般ライダーにも扱いやすい特性となっています。登場から時間が経過していますが、今一度注目したい１台です。

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ヤマハ発動機　WR250R
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