偉大な智慧の光を持つ菩薩
勢至菩薩(せいしぼさつ)とは?
正しくは大勢至菩薩といいます。智慧の光ですべてのものを照らし、人々を迷いや苦しみから救うとされています。大勢至菩薩と表記されることもあります。智慧とは物事のあり方を正しく見極める力・判断力を意味します。
阿弥陀如来の右脇侍として観音菩薩と共に三尊で表され、独尊で祀られることはほとんどありません。
浄土信仰の高まりとともに流行する来迎形式の阿弥陀三尊の場合、観音菩薩が死者の霊をのせる蓮台を持ち、勢至菩薩が合掌をする姿でつくられます。その姿勢は、立像・坐像のほかにひざまずいた姿の跪像もみられます。
ご利益
智慧明瞭、家内安全、除災招福のご利益があるとされています。午年の人々を守る守護本尊であり、午年に生まれた人々の開運、厄除け、祈願成就を助けるともいわれています。
勢至菩薩(せいしぼさつ)の像容
手を合わせているか水が入っている水瓶(すいびょう)を持っている姿が一般的です。
有名寺院と像
・京都府:清水寺
・奈良県:法隆寺
勢至菩薩(せいしぼさつ)の真言
オン・サンザンサク・ソワカ
勢至菩薩は阿弥陀如来・観音菩薩と同じく阿弥陀三尊の仲間です。
阿弥陀如来と観音菩薩は単体で信仰される事が多いにも関わらず、勢至菩薩は認知度が低く、信仰されている寺院が少ないのです。
愛媛県松山市にある圓明寺と京都市内にある仁和寺では、大変珍しい勢至菩薩の御朱印がいただけるそうです。知る人ぞ知る菩薩様と言うところでしょうか。
前世では観音菩薩と兄弟関係にあったと言われている
大乗仏教の経典のひとつである無量寿経には、無諍念王という阿弥陀如来の前世となる人物の話が記されていました。
また、無諍念王の長男が観音菩薩、次男が勢至菩薩の前世とも言われています。
幼くして彼らは両親を亡くし、悪人達に騙されて無人島に置き去りにされてしまいましたが、憤慨する事なく手立てを考えていました。
しかし考えても解決には至らず、やがて彼らは衰弱していきます。
死を前に弟は自らの不運を嘆き始め、弟の嘆きを聞いた兄は、悲しくても事実を受け入れるべきであり、来世では苦しむ人々を救おうと持ちかけました。
兄の言葉から学んだ弟はそれに応え、ついに二人は死を迎えます。
こうした出来事から兄は慈悲の象徴である観音菩薩へ、弟は智慧の象徴である勢至菩薩へと生まれ変わったのです。
勢至菩薩は様々な手段であなたを救ってくれる
地獄の裁判官は有名な閻魔大王だけではありません。実は勢至菩薩も裁判官の役目を持っていると言われています。
人間は死んでから7日後に裁判を受けると言われており、その時、正直に現世で犯した罪を白状出来れば良いのですが、自己弁護と言い訳ばかりの人は次の裁判官に引き渡されるそうです。
7日ごとに裁判を繰り返し、7回目の裁判で判決が下されます。
大抵の人は7回目で終わるものの、その人の再審請求や罪状の重さ等から100日目・1年目・3年目と裁判が続いていくケースも。この再審で阿弥陀三尊が登場し、勢至菩薩は1年目に裁判を行うのです。
基本的に再審は地獄行きが確定した人をあの手この手で助けようとする事が目的です。
もちろん勢至菩薩も手を尽くしてくださいますが、手の施しようが無い悪人は残念な事に情状酌量の余地無く地獄行きとなってしまいます。
勢至菩薩はパワーと叡智溢れる菩薩様
勢至菩薩はとても力持ちの菩薩様で、一歩踏み出すだけで現世と来世を揺るがしてしまうほどの力を秘めています。
しかし、人を助けるための智慧も持っており、パワーと叡智のバランスに優れた菩薩様なのです。
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